最近、毎日のように報道されている硫化水素自殺・・
それによる二次被害は後を絶たず、付近住民が避難する騒ぎにまで発展しています。
ある雑誌でのコラムの一節・・
「毒ガスを発生させて自ら死亡し、善良な市民を巻き添えにする行為は、『自爆テロ』と同じだ。」
5月に熊本赤十字病院で起きた農薬(クロロピクリン)から発生した有毒ガス事件もまたこれに同じである。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080522/crm0805221022009-n1.htm
この事件が起きた熊本赤十字病院に自分は事件が起きる数時間前まで、まさにその現場にいた。
自分は事件に巻き込まれなかったが、自分がいつもお世話になっている先生・看護師さんなどたくさんの方が被害にあった。
幸いにして、命に関わった人はいなかったようであるが、もしそうなっていたら自分は一人の人間としてこの自殺者を許すことは出来ないであろう。
宮崎県の昨年の自殺者数は394人で、自殺死亡率は全国ワースト2位である。
この結果を受け、県でも自殺対策推進協議会を設置するなどの対策を講じているが、結果は直ぐには出ないと思われる。
(宮崎自殺防止センター)
自殺の原因は様々であり、簡単に解決できる問題ではない。
家庭・職場・経済問題やうつ病など、様々な要因が複雑に絡み合い、はっきりとした原因が分からないものも多い。
死にたいと思う事は人間誰しも一度や二度はあると思うが、実際に行動に移してしまうのは「死の理由」からよりも「生きる理由」が無くなった時ではないだろうか・・
自分が忘れる事の出来ない自殺・・
その方は80代後半の男性で、自分の外来に高血圧・慢性腎不全などで通院していた。
普段から物静かなお爺さんで、あまり多くを語らないタイプであった。
食欲不振・脱水のため昨年のちょうど今頃にその方は入院した。
点滴治療にて少しずつ脱水も改善され、食欲も出てきていた。
ご家族とも相談し、退院をその方に勧めたが、なんだか退院したくない様子であった。
2,3日様子をみて、再度退院を勧めたところ、ようやく退院に納得頂いた。
退院3日後、その男性は自室にて自殺していた・・
死亡確認のために私は行った。
死亡確認後、警察に連絡。
検死にも立ち会った。
医師として、自分が主治医である患者さんが自殺し、その検死に立ち会う事ほど、惨めで・悲しく・辛い事はない・・
どうして自分はこの男性の「自殺のサイン」を受け止めてあげる事が出来なかったのか・・
もっと普通の、安らかな死に方をどうしてさせてあげられなかったのか・・
後悔だけが残る・・
≪明日もまた生きていこう 十八歳でがん宣告を受けた私≫
「『命を捨てるくらいなら、私にください!』 私はそう叫ばずにはいられません。
歩くこと、話すこと、見ること、聞こえること、喜ぶこと、悲しむこと、そして生きること。当然のようにできている人間は何とも思わないけれど、これらはすべて当たり前のことなんかじゃない。私もバレーボールをやっていたころはよく『休みが欲しい』などと思っていましたが、突然病気になってバレーボールができなくなってから、当たり前にバレーボールをしていたことが、それだけでどんなに素晴らしいことかに気づきました。
どうか、この世の中で、生きたいと願っても、生きられなかった人がたくさんいることを知ってください。また、生きるために毎日辛い治療と闘っている人がたくさんいることも知ってください。
そして、みなさんの大事な、たったひとつの尊い命を大切にしてください。
今という瞬間を大事に生きてください。」
by 横山友美佳
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