2008年10月22日水曜日

心ある医療

最近の院内会議での話題の中心は、やはり「公立病院改革ガイドライン」についてである。

公立病院の経営状況の悪化や医師不足に伴う診療体制の縮小などの経営環境や医療提供体制維持の厳しい状況を踏まえて、「経済財政改革の基本方針2007」において社会保障改革の一環として公立病院改革に取り組むことが明記された。
それを受けて、総務省より各自治体に対して示されたのが「公立病院改革ガイドライン」である。
ガイドラインのポイントは3つ、「経営効率化」、「再編・ネットワーク化」、「経営形態の見直し」である。
自治体は平成20年度中に改革プランを策定し、経営効率化は3年以内、病院の再編・ネットワーク化や経営形態の見直しは5年以内に実現するよう求められている。
特に病床利用率が過去3年間連続で70%未満の病院には病床数削減や診療所への転換など抜本的見直しを求めている。
過疎地医療を担う地方の公立病院も病床利用率が低迷していれば、早期の経営改善を迫られる。
病院としては出来るだけ再編はせず、経営形態も現状を維持したいと考えて、必然的に経営効率化を目指す事となる。


国の医療費抑制政策もついにここまで来たかと思います。
確かに医師不足の現状では、ある程度の病院再編・ネットワーク化は必要であると考えるが、経営改革の内容については受け入れる事が出来ない。
これでは、「医療費削減」→「コスト削減」→「不採算部門の廃止」の動きにさらに拍車をかける結果となる。


そんな中で、小児科医・産科医不足がまねいた悲劇・・
「医師の過労死、損害賠償請求を棄却-東京高裁」http://www.excite.co.jp/News/society/20081022/Cabrain_18764.html
「妊婦死亡 7病院に受け入れ拒否され手術3日後に 東京」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000010-maip-soci


「命はお金に代えられない」、まさにその通りだと思います。
医療にはどうしても無駄や非効率性は生じてしまいます。
それは医療が相手にしているのは人の命だからです。
そこには家族がいます。暮らしがあります。町があります。
テレビやパソコンなどの商品とは違う。
心ある医療を続けていくためには、病院へ効率性を求める前に予算確保に動くべきです。


そのような意味では、今回政府が消費税引き上げに言及した事には意味があると考えます。
「消費税引き上げは段階的に、2010年代半ばに10%に届く必要=与謝野経済財政担当相」
http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPnTK020914220081102

社会保障の安定財源確保のために増税はもはや避けられません。
無駄を省けば予算は確保できるという方もいますが、それでは安定供給は望めない。


町の病院が地域住民にとって、いつでも安心していける場所であってほしい。


<関連HP>
公立病院改革ガイドライン
公立病院改革ガイドラインのポイント
経済財政改革の基本方針2007
経済財政改革の基本方針2007のポイント

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