2009年1月27日火曜日

介護難民

特養の待機者、38万人超 社会保障費抑制で整備不足
自宅で介護を受けることが難しいお年寄りが暮らす特別養護老人ホームへの入所待機者が少なくとも全国で38万2000人に上っていることが26日、共同通信の調査で分かった。要介護認定者に占める割合は8%。
全国で特養ホームへの入所者は現在、約40万人。待機者は入所者に近い数がいることになり、国が社会保障費抑制策を続けてきた結果、需要の高まりに施設整備が追いついていない現状が裏付けられた格好だ。
今後、市町村が策定する2009年度から3年間の介護保険事業計画で、待機者数に応じた特養増設などを求める声が強まりそうだ。
特養は、介護型療養病床や老人保健施設と同じ介護施設の1つ。入所期限がない“ついのすみか”と位置付けられており、24時間ケアが受けられる上、一般的に他の施設より費用が安いため、入所希望者が多い。このため、待機者には今後削減される療養病床やリハビリ目的の老健施設などから特養に移りたい人も含んでいる。
待機者に数える基準が自治体で異なるため、比較は難しいが、待機者が多いのは東京、広島、北海道など。要介護認定者に占める割合は、広島が21%、三重が20%、山梨が19%などと高い。
2009/01/26 16:58 【共同通信】



このニュースはやはりといった感じである。

自分の働く地域の特別養護老人ホームでも入所待ちの状態が慢性的に続いている。
増築するなどして対応しているが高齢化のスピードがそれを凌駕していく。

そのような意味では厚労省が06年度に打ち出した療養病床削減計画が緩和された事は当然の結果であったといえる。
http://www.47news.jp/CN/200807/CN2008072501000947.html


もちろん在宅医療へ重きをおく考えも間違いではないと思うが、高齢化が進み老老介護が当たり前となりつつ今の日本において、それは介護する側にとってはあまりにも酷な話である。
在宅でも受け入れられず、介護施設にも入れない高齢者が行き着く先、それは結局は地域病院への「社会的入院」である。
しかし、現在では社会的入院も長期入院に対する診療報酬減額などにより病院としても受け入れ難い状態となっており、社会的入院さえも追われてしまった高齢者はどうなるのか・・、まさしく「介護難民」である。

次の選挙では消費税増税が大きな論点になると思われるが、これは今後の日本の医療・福祉を考える上で大きな岐路となるはずである。
アメリカのような「低負担・低福祉」を目指すのか、ヨーロッパの一部の国のような「高負担・高福祉」を目指すのか・・

日本には、心ある美しい医療・福祉国家であってほしいと思います。


<関連記事>
特養ホーム:待機者42万人 要介護4、5の6万人が在宅--厚労省集計
 厚生労働省は22日、特別養護老人ホーム(特養)の入所待機者数を42万1259人と発表した。前回調査(06年3月集計)の約38万5000人と比べて約3万6000人増えた。前回は一部で人数を重複集計していたが、今回は重複を除外するよう調査しており、初めて実態に近い人数が明らかになった。
 厚労省は「増加は高齢化が進んだことや、施設整備が計画通り進まないなどが要因で、深刻な状況」とみている。
 08年4月以降に都道府県が実施した調査を今月集計した。待機者のうち、在宅の人は19万8677人(47%)。他の介護施設などに入所する「在宅でない人」は22万2582人(53%)。在宅の待機者のうち入所が急がれる要介護4、5の人は計6万7339人(16%)に上った。
 要介護度別では、要介護3が11万372人で最も多く、次いで要介護4が9万9806人、要介護5が7万8719人だった。
 厚労省によると、前回調査は重複のほか、要介護1に満たない人なども一部で含まれていた。こうした人を除外した今回は精度が上がり、同省は「より全体像(実態)に近くなった」としている。
 特養の待機者は、地価が高く介護の人材も集めにくいため施設整備が進まない大都市部で多い傾向がある。しかし、一部の都道府県が在宅者や重度の対象者しか報告していないなど「データがばらつきがある」として、同省は都道府県別の人数は公表を見送った。【佐藤浩】
 ◇先が見えない不安 母引き取り、娘はため息
 東京都足立区の自営業、伊藤和子さん(56)は昨年暮れ、弟の急死に伴い母親(81)を自宅に引き取った。全盲で認知症もある母親はトイレ、食事とも介助が必要で、最も重い「要介護5」。伊藤さんはすぐに、区内の特別養護老人ホームに入所を申し込んだが、待機者が約800人いると聞かされた。
 訪問介護サービスなどを利用し、何とか介護しているが、伊藤さん自身も腎臓が悪く、来月からは透析のため入院しなければならない。当面1カ月間は、老人保健施設に預けられることになったが、費用は特養の2倍近くかかる。
 伊藤さんは「娘が保育園のころは保育園の入所待ち。そして今は母の特養ホーム待ち。どうにもならないもどかしさと、先が見えない不安で息苦しくなる。この国のセーフティーネットは一体どうなっているんでしょう」とこぼした。
 今回の調査で、優先的に入所できるはずの在宅で要介護4、5の人が待機者全体の16%も占めた。
 NPO法人「特養ホームを良くする市民の会」の本間郁子理事長は「在宅介護の実態は深刻。国は在宅重視で介護保険制度を進めているが、ターミナルケアを含め安心感のある特養への国民のニーズは高く、制度設計を見直すべきではないか」と話す。
 さらに、「要介護度が重い高齢者ほど家庭内で虐待を受けるケースが多く、介護を苦にした殺人も増えている」とし、「高齢者の人権を守る意味でも、受け入れ態勢を早期に整える必要がある」と訴えた。【有田浩子、山崎友記子】

2009年1月17日土曜日

崩城

宮崎日日新聞の記事から・・

医師6人退職意向 県立延岡病院
医師不足が深刻化している県立延岡病院(楠元志都生院長)で、大学への引き揚げなどを理由に、今年4月までに医師6人が退職意向を示していることが16日、分かった。
 このまま補充がなければ在籍医師数は50人。昨年3月末と比べ12人も減少する見通しで、特に内科(定員10人)の医師数は8人から3人に激減。内科系医師は必ず当直勤務を担当するため、残る医師の負担が過重になるのは必至で、救急医療体制の維持に懸念が高まっている。 関係者によると、新たに退職意向を示しているのは内科2人(腎臓専門1人、血液専門1人)、神経内科3人、救急医療担当の副院長1人。同日、県が地元自治体の延岡市に通告した。 血液専門の内科医、神経内科医長、副院長の3人は、それぞれ県内外の別の病院に移ることを伝えている。腎臓専門の内科医と神経内科医は、派遣元の宮崎大医局が引き揚げ方針を示した。もう1人の神経内科医は自治医大の研修義務期間(10年)を終えて、退職する考えを示している。


前々から噂として聞いてはいたが、遂に公表された。
宮崎県北医療の要である県立延岡病院のこのニュースは、近隣病院・診療所そして宮崎県全体の医療関係者にとって大きなショックとなるであろう。
私が働く病院にとっても最寄りの三次医療機関となり、今後の診療への影響は必至である。
宮崎における医師不足は危機的状況であり、もう少しの猶予も残されていない。


<関連記事追加>
(2009年1月23日 宮崎日日新聞)
延岡病院の医師確保を 県北9市町村が知事に要望
県立延岡病院の医師6人が3月末にも退職する意向を示している問題で、延岡市など県北9市町村の首長や議長、病院関係者ら約20人は22日、東国原知事に医師の確保などを求める要望書を提出した。
 要望書では、(1)同病院の診療体制確保のため医師確保に努める(2)県が主体的に調整役を果たし救急医療体制を充実させる(3)診療科の偏在を解消し医師が適正に配置される対策を国に要求する―ことを求めている。 これに対し、知事は「ライフスタイルを重視する医師が増えていることも(医師不足の)要因の一つ。(医師の雑務を補助する)医療秘書をつけるなど労働環境の充実が必要だ。宮崎大へ医師確保も要求したい」と答えた。

(2009年1月25日 宮崎日日新聞)
延岡市民7団体「医療を守る会」発足
今年3月末までに県立延岡病院の医師6人が退職の意向を示していることを受け、延岡市内の複数の市民団体が「県北の地域医療を守る会」を発足させた。県などに医師確保や休診している診療科の再開を求める考えで、26日には県庁と宮崎大付属病院(清武町)に要望書を提出する。
 同会は「行政や大学に任せきりではなく、市民運動を盛り上げ、住民の声を届けなければ地域医療は崩壊する」と、署名や啓発活動なども展開する構え。 旭化成OB会や腎臓患者の会などの7団体で構成。延岡病院の緊急事態を打開しようと、延岡市区長連絡協議会(芝弘光会長)が市内の市民団体に呼び掛けた。

2009年1月2日金曜日

新年

明けましておめでとうございます。
私は今日から仕事初めです。1月2日~4日まで3日連続の日当直となります。

昨年は仕事およびプライベートにおきましても、納得の出来る一年とはなりませんでした。

今年の私自身の目標として、以下の3つを考えています。
・change
・never say never
・すべてに感謝

それぞれの言葉に思いを込めて、気持ち新たに、自分らしく日々歩んでいけたらと思っています。
このブログも今年はもう少し更新頻度を増やしていきます。

皆様、2009年も宜しくお願い致します。